21、油断
意味不明なテンションの高さだ。
俺は調子に乗った。
これなら走れる。と思った。
とにかく廊下を走りまくった。
右足は少し痛かったが。
もう隠された松葉杖の事は忘れていた。
こんな解放的になったのはいつぶりだろう。
大人だったら、こんな日は復活祝いとかいって、飲み会を開くことだろう。
俺は彼女の所へ行った。
「もう治ったよ」と言ったら、
彼女に質問された。
「お医者さんに普通に足、動かしていいって言われたの?」
俺は
「言われてないけど、走れるよ」と答えた。
そしたら怒られた。
なんて言われたかはあまり覚えていない。
とにかく治ってきたからいいやと思っていたので、適当に聞き流した。
記録会でれるかな?
「練習してないしなぁ」足の不安ではなく、もう記録の方が気になっていた。
<次話へ続く>